中村時広

昭和35年1月25日生まれ
趣味/読書、スキー、バドミントン
尊敬する人/福沢諭吉
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時の風 中村時広がお届けする発行紙「時の風」

1998年7月号 いざ、参議院選挙

6月25日、第18回参議院選挙が告示されました。
7月12日の投票日に向けて、全国各地で、各候補者が、あるいは各政党が、それぞれ固有の政策を掲げて、有権者に支持を訴えて参ります。
およそ2年ぶりの国政選挙でありますので、今号では、現時点における選挙の争点などについて、特集させて頂きたいと思います。

また、今回の選挙では、私自身、無所属で愛媛選挙区から立候補することとなった、「林 睦美」さんの選挙対策本部長を、お引き受けすることとなりました。

その経緯などにつきましても、併せて、ご報告させて頂きたいと思います。

2年間の成績表

ここ最近、日本経済を取り巻く環境は、残念ながら、徐々に悪化し始めている。

橋本政権が誕生した2年前と、現在における、基本的な経済指数の比較をすれば、その傾向が顕著になる。
昨年の1月の段階では、回復の兆候が表れてていたのであるが、その後にとられた政策が、流れを大きく変えてしまった。

「時の風」でもその都度、政策の危険性、特にタイミングの悪さを指摘させて頂いたが、残念ながら、政府は目先の帳尻合わせを優先し、官僚の描いたシナリオ通りに、押し進めてしまったのである。

4月に実施された消費税5%、その後の特別減税廃止、医療費値上げが一般家計にもたらした負担額は、 4人家族で月額平均2万円である。

これを多いと感じるか、大したことはないと感じるかは、人それぞれであるが、政 府はこれまでに蓄積された個人資産1200兆円(内預貯金400兆円)を過大評価し、影響は少ないとの判断をしたのである。

ところが、 大多数の国民は、そうは捉えなかった。

徴収される税金の使途に対する不信感、年金制度の不透明な状況も、拍車をかける。

将来に対する 不安感が増大し、一斉に自己防衛に走り出した。

その結果として、消費が冷え込んでしまったのである。

とどめの一発

消費が冷え込むと、当然のことながら物が売れなくなり、売る側は在庫をさばくために、値段を下げる。

日本経済はデフレ基調のサイクルに 入り込んでゆく。

ここで政府自民党は、致命的ともいえる、政策ミスを犯してしまう。

「財政改革法」なる法律を、国会で可決してしまったのである。

もともとこの法律は、際限なく膨らんでゆく財政赤字に、歯止めをかけようという内容であり、その趣旨に反対するものではない。

しかしながら、これ以上ない、最悪の時期に成立させてしまった。

半年後、舌の根も乾かないうちに、この法律は改正されることになるのであるが、後の祭りである。

法案に賛成した政治家・政党の責任は、あまりにも重い。

景気対策の正体

経済の大きさを表すのは、大ざっぱに言えば、公共事業や設備投資などで構成される有効需要と、6割を占める個人消費の総計である。
個人消費が落ち込み始めた時は、財政出動による有効需要の拡大や、思い切った減税でバランスを保たねば、経済そのものが失速してしまう。

専門的に言えば、デフレ経済の時には、インフレ政策が必要なのであるが、デフレ経済の時に、デフレ政策を取ってしまったのである。

ここに、政策不況といわれる理由がある。

今になって、政府自民党は、公共事業の追加に奔走しているが、これも効果が期待できない。

なぜならば、景気対策に名を借りた、一部ゼネコンの救済策というのが、その正体だからである。

やっぱり、アレです

今、景気対策としての公共事業を行うのであるならば、
民間工事と比較して20%程度高い単価を見直し、同じ予算で工事量そのものを増やさねばならない。

もちろん実行する内容も充分に吟味することは言うまでもないが、そうすれば、中小の企業も含めて、対象の裾野が広がり、景気刺激という効果が生じるのである。

なぜできないのか、実は、ゼネコンの一部は、バブルの後遺症とアジア危機の影響(海外工事の代金回収が滞っている)で、いつ倒れてもおかしくはない状態にある。

そうした会社の多くは、政治絡みで成長してきたものが多く、かつての献金や、選挙時の集票のしがらみを武器に、政府自民党に大攻勢をかけて、救済を視野に入れた予算がつけられているのである。

一部ゼネコンの救済策と言ったのは、このからくりがあるからである。

受注業者は、容赦なく下請けをたたくことが予想されるので、景気波及効果は期待できない。

業者は見返りに、自民党に対して、多額の献金を実施することは、容易に想像がつく。

「悪魔のトライアングル」の、典型的な一例といえよう。

次なる変化

この先どのような展開が待っているのであろうか。政治が大きく変わらないかぎり、政策の転換は不可能である。

その場合、デフレ経済下での企業は、売り上げ減少の現実を前に、徹底的に経費の節減に取り組む。

その中には、賞与のカット、ベースダウンがメニューに上がってくることも避けられない。

現在はまだ、個人レベルで見れば、これまでの蓄えもあるし、給料が下がる手前の段階でもある。

デフレ経済の中で、物の値段が下がっているため、現実的な影響は少ない。

しかしそれは、一時の安息にしかすぎないことは、おわかり頂けると思う。


日本売りの真相

今一つ、政治の致命的なミスが存在する。行政改革の失敗である。

当初、「火だるまになっても行革を」という決意は、海外でも、市場でも、ある程度評価されていた。

日本にはまだ資産もあるし、技術もあるから、今本格的なシステム改革に取り組めば、将来は期待できる、ということである。

しかしながら、期待が高かっただけに、失敗の反動も大きくなる。行革で実行されたことは、省庁の統廃合だけで、
根本的な改革には何も手をつけられなかったのである。

日本売りが始まった。

株価の下落と円安が進行し、日本の資産はどんどん目減りしてゆく。

金融機関の不良債権も膨れ上がっていったのである。

レッドカードだ

こうしてみると、この橋本政権の評価がはっきりしてくる。

レッドカードを、提示する時期なのである。
投票という行動でそれを示すのか、それと も投票に行かないという結果になってしまうのか、それは国民が決めることである。ただ、投票率が下がれば、政権は延命することになる。

確実に投票に行く利権集団の票が、有効投票数の中で、絶対的価値を持ってしまうからである。

すなわち、投票に行かないという行動は、自分がおかしいと思う政治の存続に、間接的に力を貸してしまうことになるのである。

民主主義の優れたところは、いずれにしても、最終的な結果は、全て国民に跳ね返ってくることである。

しらけていると言われる多くの人たちが、そこに気づくのは、いつのことであろうか。

願わくば、一刻も早く、目覚めて欲しいものである。

プロの政治とは

愛媛県では昨年から、こうした政治に風穴を開けようということで、
自民党・共産党を除いた勢力の方々が、過去の経緯は乗り越えて、全員が推せる候補者を探す動きが始まっていた。

保守王国と言われる本県において、その立場で立候補を決断する勇気ある人は、なかなかいるものではない。
しかし、ギリギリのタイミングで、林睦美さんという、三六歳の女性が決断をした。

大変な勇気であると思う。確かに候補者は、根回しや、駆け引きにたけた、政治のプロではない。

でも、考えてみると、今の情勢は、プロと称する政治家たちが行った結果であり、同じ発想では、方向転換をすることはできないとも言える。

国の借金問題にしても、大借金を作った張本人たちが、次の世代のために財政再建を、と唱えているのであるから、笑い話である。

また、林候補本人と話した時、働く女性、子供を育てる主婦が見る政治という視点は、新鮮であった。

そうした声は、ほとんど政治の現場に届いていないといってよい。

ブレーンさえしっかりしていれば、立派に仕事をこなせるということを確信した。

私に選挙対策本部長就任の依頼がきた時、快く引き受けさせて頂いた次第である。

候補者の政策を詳しく書くことは、「時の風の」の趣旨ではないので控えるが、基本理念だけ記させて頂く。

林睦美候補(無所属)
「かくしごとのない政治」
「いのちを大切にする政治」
「家庭の幸せを考える政治」

保守王国愛媛において、十両が横綱に挑むような選挙であるが、思い切って挑戦してこようと思う。