中村時広

昭和35年1月25日生まれ
趣味/読書、スキー、バドミントン
尊敬する人/福沢諭吉
座右の銘/至誠通天

【中村時広事務所】

〒790-0801
松山市歩行町2丁目1-6
ウインドパレス歩行町1階
Tel. 089-943-8800
FAX. 089-947-8000







HOME > DJ中村時広

DJ中村時広 FM愛媛/えひめ・熱中・夢中人! 南海放送ラジオ/おーい中村さん!

6月27日放送分 感動物語「ばあば三人安芸の旅」

 今週も先週に続きまして愛媛県の昨年度に実施した事業、「愛顔感動ものがたり」の入選作朗読をお送り致します。 この事業では、人それぞれの人生における愛顔に繋がる感動的なエピソードを、800字以内の文章で募集しました。 新井満さん、紺野美沙子さん、水城奈々さんらの協力を得て、今年1月に表彰式を実施、会場を埋め尽くした県民の皆さんを感動の世界へ誘うこととなり、 事業の継続が決定、今年も7月末まで作品を募集中です。
 それでは今週は、地元愛媛県の井上弘子さんの作品「ばあば三人・安芸の旅」をお聞き下さい。
 愛媛のばあば三人が、五月中頃列車の旅に出掛けた。 高知県安芸市を訪れた時、空は青く鯉幟が揚げられていた。 野良時計を見て、近くの広場にやって来た時、鯉のぼりの歌碑を発見した。
 安芸を童謡の里とした弘田龍太郎氏の曲である。歌好きな三人は、曲を聴こうとスイッチを押したが、あれっ押せない。 困っていると一人の男の子が跳んで来て「おばちゃん、それこわれとるよ。」と教えてくれた。 「細い棒でやってみたら鳴るかも。」と言うのでしてみたがダメだった。
 「おばちゃんらこの歌知っとるけん、歌おうわい。一緒に歌う。」と言ってすぐ、甍のなみと雲のなみ・・・。」と最後まで歌った。 その男の子は、少し驚いて聞いてくれた。そして、かわいい笑顔と拍手をくれたのだ。 ばあば三人は愛顔になり「ありがとう。」と言って別れた。
 安芸の地で出会った見知らぬ少年から、でっかい幸せをもらったのだ。 松山へ帰って私は、あまりに嬉しかったので一枚の葉書きを書き投函した。 「多分、貴校のお子さんと思いますが、明るく優しい男の子が接してくださり嬉しかったです。歌まで聞いてくださり和みました。」と感動と感謝の心を届けた。届けたかったのだ。
 一か月半程たったある日、封書が届いた。 何だろうと不思議に思いながら開いてみた。あっ、あの少年の通う小学校の校長先生からであった。
 「嬉しい文面だったので、全学年に回覧したところ、該当の子が見つかりました。二年生の男の子でした。 『先生たちもみんないい気持ちだったよ。』と伝えると照れていて喜んでいました。 『また、安芸に来てください。』と言っていました。童謡の碑も修理が完了しました。」という内容でした。 何とありがたいお便りでしょう。 私が愛顔になれた一日でした。
 見知らぬ土地で見知らぬ人同士が出会い、気持ちを伝え合って素直に生きることの素晴らしさを実感したのだ。 愛媛のばあば三人安芸の旅は、心の宝となり今も輝いている。