中村時広

昭和35年1月25日生まれ
趣味/読書、スキー、バドミントン
尊敬する人/福沢諭吉
座右の銘/至誠通天

【中村時広事務所】

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DJ中村時広 FM愛媛/えひめ・熱中・夢中人! 南海放送ラジオ/おーい中村さん!

国際的詐欺メール

 とある金曜日の夜、1通のメールが手元に届きました。英文の怪しげなメールだったので、すぐにゴミ箱に入れようとも思ったのですが、差出人を見ると、そこには懐かしい名前が記されていました。ローマ字でしたが、間違いなく大学時代に所属していたクラブの先輩だったのです。
 内容は深刻なものでした。先輩は大学病院所属の眼科のお医者さんなのですが、現在イギリスの研究所で実施されているプロジェクトに参加するため、ロンドンに短期滞在しているそうなのです。メール送付の当日、街中でショッピングしている時に、自らの不注意で所持していたカバンを盗まれてしまったとのことでした。その中には手持ちの現金とクレジットカードが入っていた財布も含まれていたので、異国の地で身動きが取れなくなってしまったのです。幸い、パスポートは無事だったので、10万円程度あれば何とかしのげるとのこと、帰国したらすぐに返金するので助けて欲しいという内容でした。先輩は藁にもすがるような気持ちで、大学時代のクラブのメンバーにメールを出されたのです。週末で金融機関も閉まっているので、記載された住所に現金を送って欲しいと書かれていました。たちまちクラブの仲間が動き始めました。僕もお世話になった先輩でしたので、少しでもと思って準備を始めました。
 ロンドンに滞在経験のある商社時代の友人に、送金方法を相談すべく電話を入れました。ところが、彼からは意外なアドバイスが、今、イギリスではこの手の詐欺事件が多発しているので慎重にとのこと、また、英語の文体から見ると、それは日本人の書く英文ではなく、アジア系の人間が使う文章のように感じるとのことでした。メーリングリストを飛び交うメールを見ると、既に送金の準備をした人も現れ始めていましたが、僕からは友人のアドバイスを取りあえず皆に送り、その日は作業をストップしました。
 翌日、先輩の同期生から皆にメールが到着、その人も怪しさを感じたので、念のため先輩の日本の自宅に電話してみると、何と本人がいたとのこと、びっくり仰天です。国際的な詐欺メールであったことが判明しました。先輩からは、メンバーにお礼とお詫びのメールがすぐに届きました。先輩は詐欺メールが発信された2日前、韓国のソウルに出張していたのだそうです。朝ホテルでメールをチェックすると、「緊急のお知らせ」という表題のつたメールが届いていたそうです。何気なく開けてみると大した内容ではなかったので、機械的にゴミ箱に入れたそうです。実はそのメールに仕掛けがあったのです。空けた瞬間に、先輩のパソコンデーターは外国人詐欺グループの手に渡ってしまいました。拠点はロンドン、恐らく中国人系グループの仕業とのことでした。
 つい最近、日本の防衛産業がターゲットにされ、機密情報が盗まれたというニュースが報道されました。セキュリティに万全を期す大企業の機密情報すらゲットしてしまう彼らのレベルからすれば、今回のような個人情報入手などは容易いことなのかもしれません。
 金融機関の休みを狙って直接現金送付を要請する手法、決して巨額ではなく、送金可能な金額の設定、データを分析して作られるメールの内容、外国人サイバー詐欺集団、恐るべしです。皆さんも怪しげな英文メールには十分気をつけて下さい。