中村時広

昭和35年1月25日生まれ
趣味/読書、スキー、バドミントン
尊敬する人/福沢諭吉
座右の銘/至誠通天

【中村時広事務所】

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DJ中村時広 FM愛媛/えひめ・熱中・夢中人! 南海放送ラジオ/おーい中村さん!

柑橘王国

 5月の中旬、愛南町と宇和島市で開催された意見交換会に出席するため、1泊2日の日程で南予地方に行かせて頂きました。折角の機会なので、隙間の時間を利用して、南予の一次産業振興の鍵を握る施設にも足を運んできました。愛媛みかん発祥の地である旧吉田町にある県のみかん研究所、愛南町にある愛媛大学水産試験センターです。
 愛媛県は言わずと知れた「柑橘王国」です。ただ、数年前に温州みかんの生産量が和歌山県に抜かれたことをマスコミが大々的に報道したことで、誤ったイメージが広がってしまいました。皆さんの中にも、愛媛県はもはや「みかん王国」ではないのでは、というイメージをお持ちの方がいらっしゃるかもしれませんが、事実は全く異なります。確かに温州みかん単体で見れば和歌山県がトップですが、愛媛県では近年、積極的に品種の多様化を進め、市場でも高評価を得ている中晩柑類や柑転換の生産比率を高めてきているのです。柑橘全体で見れば愛媛県は32万トン、2位の和歌山県が23万トンですからダントツの存在なのです。「柑橘王国」の地位はいささかも揺らいではいないのです。
ましてや地の利に恵まれていることもあって、温州みかんの品質もトップクラス、マスコミの担当者も、ぜひ正確に伝えてもらいたいものです。愛媛県では段々畑、海、土壌という地の利に生産者の努力が相まって、高品質の柑橘が生まれます。特に糖度を高めることに関しては、太陽の光が重要、八幡浜の生産者からこんな話を聞きました。
「うちのミカンは3つの太陽の恵みを受けているから、どこのものよりも美味しいよ。 1つは空から照らされる光、2つは海から照り返される光、3つは傾斜地から照り返される光だ。」。
愛媛のブランド温州みかんは、作られる場所によって味も糖度も異なりますが、高級品には「真穴」「日の丸」「川上」など、ブランド名が付けられています。全体的に見れば、品質では他県の追随を許しません。中晩柑類や晩柑類は、最近生産量が伸び続けています。
12月には「紅まどんな」、3月にはこれまでの主力品種である「いよかん」のほかに、「せとか」「はるみ」「はるか」「不知火」「ぽんかん」「甘平」などが続々と登場、 5月には「カラマンダリン」「河晩晩柑」「清美」などに加えて「ブラッドオレンジ」も新たに参画です。考えてみると、ハウスものを含めれば、ほぼ一年中柑橘類が食べられます。そんなところは全国でも愛媛県だけです。
 みかん研究所では、絶え間なく新品種の開発や、既存品種の改良の研究を行っています。重要な視点は3つほど、1つには何といっても美味しさの追求です。年配者の方々は、少し酸味の効いた味を好む傾向が強いのですが、若年層は糖度に魅かれる傾向があります。愛媛県でしか生産されない「紅まどんな」や「甘平」は、まさにそうしたニーズに応えるべく、みかん研究所で作られたオリジナル品種です。
2つ目の視点は食べやすさの追求です。とりわけ若年層への消費拡大には、この点が不可欠です。剥きにくい、手が汚れる、種がある、こうしたハードルを越えてゆかねばなりません。
3つ目の視点は作りやすさの追求です。高品種は何かと手がかかったり、玉割れなどで製品化率が低くなるもの、これを技術で克服していくのも重要な使命です。
いずれにしても、柑橘農業の底力を改めて実感させられました。やはり愛媛は「柑橘王国」です。来週は漁業についてお話させて頂きます。